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演習型学習の「マンネリ化」を防ぐ

司法試験・予備試験ための問題演習を長くやっていると「マンネリ化」という現象が起きます。「マンネリ化」が続くと、新たな発見が得られず、学力が向上しません。この記事では、演習型学習の「マンネリ化」を防ぐためのアイデアをご紹介します。

 

|「演習」で鍛えられていない「力」に着目する

演習型学習というと短文事例問題の答案構成を行うことが多いと思います。しかし、実際に司法試験・予備試験の本番では答案構成から答案作成を行わなければなりません。答案構成だけを繰り返していても答案構成から答案作成につなげる力を養うことはできません。また、答案構成を漫然とこなしているだけでは答案構成を省力化しようという意識も生まれません。本試験では時間との闘いになるため(特に既知の事項については)極力答案構成を省力化することが有効です。このように、日々の演習の中で実は鍛えられていない力(答案作成力や答案構成省力化力)に着目してこれらを強化する勉強を取り入れてみるとよいと思います。

 

|解答筋を「思い出す」勉強からの卒業

短文事例問題を何度も繰り返していると解答筋を思い出す勉強になってしまいます。しかし本試験では複数の筋を想起しそこから1つの筋を選択する思考プロセスが求められます。本試験での思考プロセスを再現するためには、見慣れた問題でも、事実・条文・原理原則のみからこれまでとは別の筋も立てられないかを検討することが重要です。ここで検討した別の筋が不適切だとしても理由をもって納得することで本試験でのミスを回避することができます。見慣れた問題を一段高いレベルから検討し直すことで、解答筋を「思い出す」勉強から卒業し、大幅なレベルアップを図ることができます。

 

|問題をセレクトして高速回転する

1科目あたり50問程度の演習用教材を繰り返している受験生は多いと思いますが、毎日10問検討しても1科目回すのに5日間かかります。7科目であれば35日かかります。これでは、頭の中に当該科目の体系を構築することが難しくなるかもしれません。そこで、各科目10問程度、各分野から幅広く問題をセレクトし、セレクトした問題を1日で解ききるということを繰り返します。この方法をとることで、各科目の全体像を短期間で頭になじませることができ、全体を俯瞰することが可能になります。

 

いかがでしょうか。演習型学習は司法試験・予備試験対策では重要ですが、「マンネリ化」のリスクと隣り合わせです。「マンネリ化」を戦略的に回避し、学力を向上させていきましょう。